第1部 「上田式 子どもの発達簡易検査」とは
第1章 発達簡易検査の必要性
1.子どもをめぐる社会的環境の変化
1)核家族化
2)少子化
3)情報化・価値の多様化
4)不安軽減の必要
5)アセスメントの重要さ
2.親(養育者)や直接的ケア担当者の現代的ニーズとしてのアセスメント・ツール
1)働く母親の増加と乳幼児早期からの集団保育・教育的ニーズの増加
2)子どもの発達の様相を知る手がかり
3)親(養育者)と直接ケアする者とのコミュニケーションを媒介するアセスメント・ツール
3.子どもの発達を正しく理解する知識と手だての必要性
1)子どもと大人の質的違い
2)子どもは大人をモデルにする
3)普通の子どもの行動発達の個人差の幅
4.急激な都市化の進展とアセスメントの関係
第2章 USDT作成の目的とその過程
1.事例:来談者との対話から
2.USDT作成の目的と7つの条件
1)本検査作成の目的
2)本検査作成に関する7つの条件
3.USDT作成過程
1)第1段階:日本版デンバー式発達スクリーニング検査JDDSTの標準化
(1)対象児のサンプリング (2)デンバー市(米国)と東京都(日本)の子どもの比較 (3)日本国内における地域差
(4)行動発達と環境要因
2)第2段階:臨床的および統計的検討からの簡易化
(1)簡易検査1の有効性
3)第3段階:実用的観点からの簡易化
(1)改めて子どもと子育て環境の変化から注目すべき観点 (2)簡易化の方法 (3)簡易化の結果 (4)妥当性
(5)信頼性:同一事例による再検査 (6)考察
第3章 本検査の作成と検査用紙
1.USDTの検査用紙:発達の3領域と54項目
1)3つの領域とは
(1)社会性 (2)言語 (3)運動
2)年月齢の尺度
2.検査用具
第2部 USDTの実施方法
第4章 検査実施の進め方
1.検査場面の設定・導入
1)自発的協力の必要性と準備
2)導入時の説明
2.検査実施の順序
1)検査用紙への記入
2)実施する検査項目の指針
3)実施する検査項目数
4)試行の回数とできない印「×」,できる印「○」の基準
5)検査項目の採点記録
6)発達的「遅れ」の項目の採点記録
3.検査結果の評価方法
1)総合評価で「疑問」となる(1)と(2)の場合
2)総合評価で「不能」となる場合
3)総合評価で「普通」となる場合
第5章 検査終了後のクライアントとの話し合いと対応の仕方
1.再検査の必要性
2.診断的検査のための紹介
3.子ども(身体・精神面)と家族・地域・環境の双方向からの支援
4.相談場面におけるUSDTの活用法
1)事例S.K.
2)事例M.K.
3)事例K.S.
第6章 各発達領域における検査項目の実施方法
1.社会性領域:対人関係・生活習慣(13項目)
2.言語性領域:発語・言語理解(14項目)
3.運動領域:微細運動・粗大運動(27項目)
1)微細運動(15項目)
2)粗大運動(12項目)
資料編
1.子どもの発達検査と発達スクリーニング検査・発達簡易検査
1)発達検査・発達診断検査
2)発達スクリーニング検査
3)発達簡易検査
2.発達質問項目の活用とその他の簡便な検査
3.20世紀後半からの日本の子どもの健康・発達に対する見方の変遷
1)子どもの環境と精神面への関心の増大
2)乳幼児前期からリスク児に対応する予防活動
3)乳幼児期の発達評価への関心の増大
4.日本の子どもの地理的および社会・経済的背景と行動発達の個人差
1)日本と米国との比較
2)日本国内における比較:補正版の作成
5.JDDST簡易検査1の作成過程
1)対象と方法
2)結果
付録
1.日本版デンバー式発達スクリーニング検査─東京都全被検児の項目抜粋
2.日本版デンバー式発達スクリーニング検査─沖縄県および岩手県被検児の項目抜粋
3.3地域(東京都,沖縄県,岩手県)間の被検児の比較
文献
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