日本版WISC-IVによる発達障害のアセスメント ‐代表的な指標パターンの解釈と事例紹介‐
※画像提供:日本文化科学社 |
著書名 上野一彦 松田 修 小林 玄 木下智子 著
サイズ B5判・262頁
発行年月日 2015年1月30日
発行元 日本文化科学社
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価格
日本版WISC-IVによる発達障害のアセスメント |
商品コード 001-5081 |
税込価格 2,954円 |
概要
日本版WISC-IVによるアセスメント解釈事例集です。 |
目次
第1章 心理アセスメント概論 I 知能検査の歴史とWISC-IV II 知能の定義と構造 1 知能の定義について 2 知能の因子構造について 3 CHC理論について III WISC-IVの枠組みと特徴 IV WISC-IVの今後の発展 1 一般知的能力指標(GAI)と認知熟達度指標(CPI) 2 臨床クラスターについて V 日本版WISC-IVとその統計特性研究 VI 日本版WISC-IVにおける倫理規程 1 心理検査はテスト・スタンダードに則って作られ、使われなくてはならない 2 心理検査は十分な専門的研修を積んだ有資格者によって実施されなければならない 3 保護者に検査結果のプロフィールをそのままコピーして渡すことは原則として認められない
第2章 WISC-IVの合成得点の解説と解釈 I 解釈にあたって心得るべき基本ガイドライン―真の臨床家に求められるもの― 1 心理アセスメントは何のためにするのか 2 検査結果が妥当かどうかに対して鋭敏でなければならない 3 心理検査の結果は絶対的な真実ではない 4 何を伝え、何を伝えるべきではないのか 5 正確な情報と役立つ情報とは違う II 合成得点の解釈 1 合成得点は何を測っているのか 2 全検査IQ(FSIQ)の解釈 3 言語理解指標(VCI)の解釈 4 知覚推理指標(PRI)の解釈 5 ワーキングメモリー指標(WMI)の解釈 6 処理速度指標(PSI)の解釈 III 任意の選択的拡張解釈①―新指標GAIとCPIについて― 1 一般知的能力指標(GAI) 2 認知熟達度指標(CPI) IV 任意の選択的拡張解釈②―CHC臨床クラスターによる解釈―
第3章 WISC-IVによるアセスメントの手順 I 学習面や行動面のつまずきのある子どもの支援とアセスメント 1 発達障害による認知機能の障害が子どもの日常生活に与える影響 2 WISC-IVの結果はどう解釈するか 3 解釈の方向性 4 解釈は報告の内容と効果を左右する 5 根拠に基づく解釈を行うために 6 プロフィール分析、その前に II プロフィール分析(個人間差と個人内差の検討) ステップ1 全検査IQ(FSIQ)の検討 ステップ2 言語理解指標(VCI)の検討 ステップ3 知覚推理指標(PRI)の検討 ステップ4 ワーキングメモリー指標(WMI)の検討 ステップ5 処理速度指標(PSI)の検討 ステップ6 指標得点間の差(ディスクレパンシー)の検討 任意の選択的拡張解釈 一般知的能力指標(GAI)と認知熟達度指標(CPI)の検討 III 解釈を支援につなげるために
第4章 指標パターン(プロフィール)から見た発達障害児のニーズ I WISC-IVによる発達障害児のニーズの把握 1 WISC-IVからわかること 2 教育支援ニーズとは何か II WISC-IVプロフィールから学習面の困難に対する子どもの教育支援ニーズを把握するには 1 学習面の困難に教育支援ニーズのある子どもとはどんな子どもか 2 「聞く・話す」の困難に対する教育支援ニーズはWISC-IVプロフィールにどう表れるか 3 「読む・書く」の困難に対する教育支援ニーズはWISC-IVプロフィールにどう表れるか 4 「計算・推論」の困難に対する教育支援ニーズはWISC-IVプロフィールにどう表れるか III WISC-IVプロフィールから行動面の困難に対する子どもの教育支援ニーズを把握するには 1 行動面の困難に教育支援ニーズのある子どもとはどんな子どもか 2 「注意・行動制御」の困難に対する教育支援ニーズはWISC-IVプロフィールにどう表れるか 3 「社会性」の困難に対する教育支援ニーズはWISC-IVプロフィールにどう表れるか IV 臨床場面でよく見かける12プロフィールの総合的解釈とその留意点 1 代表的な指標パターン(プロフィール) パターン① VCI高型(VCI>PRI≒WMI≒PSI) パターン② PRI高型(VCI≒WMI≒PSI<PRI) パターン③ WMI高型(VCI≒PRI≒PSI<WMI) パターン④ PSI高型(VCI≒PRI≒WMI<PSI) パターン⑤ PRI低型(VCI≒WMI≒PSI>PRI) パターン⑥ WMI低型(VCI≒PRI≒PSI>WMI) パターン⑦ 聴覚処理優位型(逆N型)(VCI≒WMI>PRI≒PSI) パターン⑧ 視覚処理優位型(N型)(VCI≒WMI<PRI≒PSI) パターン⑨ VCI・PSI優位型(凹型)(VCI≒PSI>PRI≒WMI) パターン⑩ PRI・WMI優位型(凸型)(VCI≒PSI<PRI≒WMI) パターン⑪ GAI優位型(VCI≒PRI>WMI≒PSI) パターン⑫ CPI優位型(VCI≒PRI<WMI≒PSI) 2 プロフィールの総合的解釈における留意点 3 発達障害によく見られるWISC-IVプロフィール V WISC-IVプロフィールの解釈に関するよくある質問
第5章 事例紹介 *頻度の高い情報処理に特徴のある代表タイプ 事例A 話すことにつまずきはないが、漢字の習得に困難が見られる小学校3年生(パターン⑦) 事例B 授業に集中することが難しく、話したいことを上手に他者に伝えることが苦手な小学校2年生(パターン⑧) *新しい指標GAI・CPI からの解釈が可能なタイプ 事例C 高学年になって学習につまずきが生じ、不器用さもあるため自信や意欲がもてない小学校6年生(パターン⑪) 事例D 学習に遅れが生じて自信を失い、登校渋りが出ている中学校1年生(パターン⑫) *単独指標からつまずきの解釈がしやすいタイプ 事例E 漢字の習得が難しく読み書きが苦手で、自己肯定感の低い小学校4年生(パターン⑤) 事例F 学習の定着が悪く、私語や離席、忘れ物が多い小学校5年生(パターン⑥) *単独指標から得意な領域を推定しやすいタイプ 事例G 授業についていけない、集団行動が苦手な小学校6年生(パターン①) 事例H 学習もコミュニケーションも苦手で学習意欲が低い中学校2年生(パターン②) 事例I 理解するまで時間がかかり学習は遅れがちで、集団に入りたがらない小学校2年生(パターン③) 事例J 理解力が乏しく学習全般に遅れが見られる小学校1年生(パターン④) *頻度は低いが特徴ある学習・行動を示すタイプ 事例K 落ち着きがなく、徐々に学習のつまずきが見られるようになってきた小学校3年生(パターン⑨) 事例L 状況理解が難しくマイペースで、勝ち負けにこだわる小学校3年生(パターン⑩) |
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