ようこそ ノルウェーのぜん息アレルギー保育園へ
巷野悟郎 (日本保育園保健協議会会長/こどもの城小児保健クリニック院長) 福田義子(日本音楽療法研究連合 音楽療法士) 監修 【学校価格】 商品コード 033-023 税込価格 27,500円
【ライブラリ価格】 商品コード 033-022 税込価格 38,500円
備考 視聴時間26分 |
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【企画意図】
近年、ぜん息アレルギーの子供が、世界中で増え続けています。
ところが、福祉国家ノルウェーでは、こうした現況にいち早く対応し、5~6年前から、ぜん息アレルギーの子供たちだけの受け入れる保育園を設立。ぜん息アレルギーの子供たちが元気に過ごせるように、生活環境を整えることと積極的に取り組み始めて、さまざまな効果を上げています。
そこで、この作品は、ぜん息アレルギー保育園を拠点に、保護者とスタッフが協力して、薬、食事、環境、そして、鍛錬療法を、生活の中に正しく取り入れている姿を紹介しながら、ぜん息アレルギーの子供たちが増加している日本でも、保育園の運営の仕方、病院と保育園、そして家庭との連携のあり方などを学習できる内容となっています。
作品の内容
ぜん息アレルギーの子供だけが通う珍しい保育園
ここはノルウェー、トロムソ市にあるヴァルデン保育園。ぜん息アレルギーをもつ子供だけが通う、世界でも珍しい保育園だ。
現在、ぜん息アレルギーは世界中で増加傾向にあり、しかも低年齢化しているのが特長だ。ぜん息アレルギーの原因は、まだ分かっていない。でも、この病気を克服していくには、発作を起こさない生活を長く続けていくことが重要だという。ヴァルデン保育園では、どのような生活環境の中で、ぜん息アレルギーを克服していく力を育てているのだろう?
朝7時、ヴァルデン保育園の登園風景
小高い丘の上に建つ、赤い建物がヴァルデン保育園。
開園時間の7時になると、次々と園児たちが保護者に連れられてやって来る。現在、園児は3~5歳の子供たち26名。2つのクラスに子供を分けて、15名のスタッフが世話をしている。朝、スタッフは保護者から子供の家庭での体調を聞き、子供の表情もよく観察することを忘れない。ちょっとした油断が、子供の体調に大きく影響してしまうのが、ぜん息アレルギーの恐さだからだ。
この時期、9月中旬の外の気温は日中でも8度から4度と激しく変化するが、保育園の室内温度は18度くらいに保たれている。それほど暖房はきかせず、常に換気にも気を配っている。
園長先生にアレルギー保育園の特長、苦労や注意する点について、話を聞く。
気を付けなければいけない食事のメニュー
ぜん息アレルギーで気を付けなければいけない事の一つは、食事のメニューである。ヴァルデン保育園では、朝と昼の食事は保育園の調理室で作られる。調理室の壁には園児一人一人のアレルギーを起こす食べ物の表が貼ってある。中には卵や牛乳など、25品目に反応を起こす子供もいる。調理師は、園児がアレルギーを起こす食べ物を取らないようにしながら、成長に必要な栄養を補えるようなメニューを工夫しなければならない。
食事中、食後に、気を付けなければいけないこと
朝食が始まった。幼い子供たちがお行儀良く食事をしている。食事のマナーを身につけさせることも、この保育園の大きな柱だ。
食事が終わると、子供たちは熱心に手洗いをする。他の子供の食べカスが付き、アレルギー発作を起こす事がないよう、食事の間と食後の手洗いも習慣づけられているのだ。
そして食事の後、スタッフは必ずテーブル、イス、床をきれいに掃除する。このように、いつも小さなホコリやカスがない環境をつくることも、スタッフの重要な仕事なのだ。
ぜん息アレルギー保育園設立のキッカケとは?
ここでは、ヴァルデン保育園設立に努力した北ノルウェー大学病院の医師を訪ねて、話を聞く。医師たちは、重いぜん息アレルギーの子は、特別な環境の中で生活させることが必要だということを、トロムソ市に大変時間がかかったが伝えていた。そんな時、ノルウェーで初めてアレルギー専門の看護婦を、病院で育てることになり、看護婦は積極的に地域の中へ出向くことができた。このような経緯と、大勢の人の熱意が保育園設立に結びついたという。
ヴァルデン保育園の場所、建物の形もアレルギー専門家のアドバイスを受けながら決められていった。そして、スタッフと保護者の教育や訓練も、何回も勉強会を行い、進めていったという。今では、ぜん息アレルギーと熱心に取り組むスタッフが育っている。スタッフは、ぜん息アレルギーの子供たちの生活で、どのようなことに気を付けているのだろう。マイクを向ける。
福祉国家ノルウェー、国の様々な対策
ノルウェーでは、ぜん息アレルギーの子供たちに対し、体育活動への参加を勧めている。
首都オスロから、約400キロ離れたところにあるヤイロ町には、国立の重度のぜん息アレルギーをもつ子供のために施設が建っている。施設では約5週間のプログラムで、主に6歳から15歳のぜん息アレルギーを持つ子供を約30名受け入れている。ここでは、この施設の中で行われている、検査の様子、ぜん息アレルギーについての授業の様子なども描いていく。
子供、保護者、スタッフが一緒に病気に立ち向かう
更に、ヴァルデン保育園でのスタッフの勉強会や、ぜん息音楽療法のセッションの様子、スタッフと保護者の話し合いの様子も捉える。
このような日々の地道な積み重ねが、スタッフと保護者の間に強い絆をつくり、共に病気を克服しようという意欲を湧かせるのだ。
最後に、ある園児の家庭を訪問し、保護者にぜん息アレルギー保育園に通わせている感想をインタビューする。
そして、ぜん息アレルギーの治療は、発作を起こさない毎日の努力の積み重ねが大切であることを強調して、終わる。
制作・著作 ぜん息音楽療法研究連合/株式会社 映学社
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