新版CLISP-dd発達検査(クリスピー・ディーディー)
|
|
CheckLIst for Supporting on Persons with Developmental Disorders (CLISP-dd) -ASDなどの発達に問題がある方のための自立支援チェックリスト-
監修 小林重雄(小牧発達相談研究所所長) 是枝喜代治(東洋大学教授)
著者 トップダウン編 2023年11月29日 発売 ボトムアップ編 2025年11月10日 発売
適用 トップダウン編 小学校高学年~成人 ボトムアップ編 なし
所要時間 トップダウン編 実施 約5分 ボトムアップ編 実施 約15~20分 |
特徴
● 新版CLISP(クリスピー)-dd 発達検査について
自閉症スペクトラム児などの発達に遅れのある子どもたちの発達状況を簡便に評価することを目的とした質問紙で、就労・社会的自立に向けた指導・支援に役立てることができます。
本検査はトップダウン編とボトムアップ編の2つのチェックリストからなります。
トップダウン編とボトムアップ編の役割の違い
|
▽ トップダウン編 |
ボトムアップ編 △ |
|
18歳(高校卒業年齢)を社会的自立、社会参加の年齢ととらえて、その時点で習得していなければいけないスキル(ミニマム・エッセンシャル)を抽出・整理し、そのスキルの習熟度を評価する検査 |
基本的なスキルの習得プロセスに着目した検査。質問項目は子どもの誕生後の身体、運動、身辺処理、コミュニケーション、集団参加などの発達プロセスをフォローし作成している。 |
トップダウン編
トップダウン編 概要
トップダウン編では、社会参加への準備性を評価することができます。質問項目は、教育上のゴールと考えられる18歳時点において社会参加のために必要とされるスキルから構成されています。
トップダウン編を実施することで、将来の社会生活に向けてどのようなスキルが必要となるかについての見通しを持つことができます。
担当教師、職場の上司、保護者、近親者などの対象者の日常生活・行動をよく把握している人が記入します。
「新版CLISP-ddトップダウン編」においては再標準化はなされていません。
現在開発中の「新版CLISP-ddボトムアップ編」における大幅な変更・再標準化に伴って、「新版CLISP-ddトップダウン編」は、マニュアルの記述の整理や事例の追加などを行い、指導プログラムの作成に役立つ形式を整えました。
トップダウン編 構成
4領域で各10項目、総計100項目から構成されています。
|
㋐社会生活領域 |
①社会生活の基礎(10項目) |
|
②集団生活(10項目) |
|
|
③移動スキル(10項目) |
|
|
④買い物・余暇(10項目) |
|
|
㋑知識・コミュニケーション領域 |
①知識・教養(10項目) |
|
②言語コミュニケーション(10項目) |
|
|
㋒職業生活領域 |
①基本的就労スキル(10項目) |
|
②指示と内容の理解(10項目) |
|
|
③作業態度・作業技術(10項目) |
|
|
㋓不適切行動領域 (1分野10項目) |
|
トップダウン編 マニュアルまえがき
発達の問題で困っている方々への支援は、とにかく社会的自立に向けて展開されなければならないことは言うまでもありません。そこでは、社会人として身につけておかなければならない多くのスキルがあり、領域によってはその習得に難渋する方もおられるかもしれません。
支援を展開するに当たっては、適切かつ有効な評価方法が要請されます。発達検査はボトムアップ形式で構成されていますが、社会的自立を目指すための援助には、トップダウン形式の評価は必須と言えましょう。これが、2015年に刊行された旧版のCLISP-dd発達検査(トップダウン編)です。
今回の「新版」では、次に発刊される「ボトムアップ編」に大幅な変更が実施され、再標準化が施行されました。これにより、成長期にある利用者の社会参加に向けての指導プログラム作成に、より役立つ形式を整える必要がありました。そのため、「マニュアル」の内容の冗長な部分を大幅にカットし、新しい事例を加えるように配慮しました。
本検査の作成に当たり、開発グループメンバーの作業ばかりでなく、多くの協力者からの援助をいただくことが必要でした。ご援助くださったすべての皆様に深く感謝申し上げます。
ボトムアップ編
ボトムアップ編 概要
ボトムアップ編では、生活習慣などの基本スキルから算数や国語といった基礎的な学力まで、各スキルの習得プロセスに則って選ばれた設問により、対象者の現在の習得状況を幅広く評価することができます。
今回(2025年)の改訂では、項目内容を精査した上で、長期の個別指導計画の立案や経過観察に役立つよう、全領域の上限を10歳レベルに統一しました。
また新項目を盛り込み、既存の項目についても内容を変更し、再標準化を実施しました。新たに通過率表を作成し、SPAの表も設定しています。
担当教師、担当保育士、保護者、近親者などの対象者の日常生活・行動をよく熟知している人が記入します。本人自身に評価してもらうことも可能です
トップダウン編を組み合わせることで、将来の社会生活を視野に入れた支援を展開していくことも可能です。
ボトムアップ編 構成
5領域で30部門、 420項目から構成されています。
|
生活習慣の学習領域 |
①食事スキル ②排泄スキル ③清潔スキル ④衣服の着脱スキル |
|
社会性の学習領域 |
①対人関係 ②集団参加 |
|
アカデミック・スキルの学習領域 |
国語領域 |
|
算数領域 |
|
|
運動機能の学習領域 |
①粗大運動 ②微細運動 ③社会性・生活スキル |
|
ことばの学習領域 |
ことばの萌芽期 |
|
ことばの社会化期 |
ボトムアップ編 マニュアルあとがき
米国ニュージャージー州のヴァインランド(Vineland)訓練学校で開発されたsocial maturity scale を起源として、これまでに多くの発達検査が開発され、活用されてきました。
現場で実践を重ねている臨床家にとって、具体的な指導に役立つアセスメントツールは絶対に必要なものです。そこで有効なツールを求めていたメンバーが日本自閉症スペクトラム学会を通して集い、開発に取り組み始め、2015 年に旧版のCLISP-dd トップダウン編、2017 年に同ボトムアップ編を発刊いたしました。
これらは、利用していただいた方々から一定の評価を得ることはできましたが、さまざまな厳しいご意見もいただきました。そのなかでいちばん大きな問題としてご指摘いただいた点は、広範囲な評価を試みていることもあり、質問項目の上限が統一されていないということでした。
このため、2020 年より新メンバーで改訂作業に取りかかり、不十分な点をしっかり補強することを心がけ作業を進めてまいりました。開発メンバーが最も力を入れた点は上限の統一でした。各部門の項目を10 歳レベルまで引き上げデータを収集できたことで、念願とした改訂作業の目標をほぼ達成することができました。これは開発メンバーの協力の賜物といえるでしょう。
今後、さらに有効な発達検査としていくためには、利用される先生方よりご助言をいただき、継続して検討を続けていくことが大切であると考えています。引き続き、皆様からご意見をお寄せいただきたいと思います。
価格
検査名 : 新版CLISP-dd 自閉症スペクトラムなどの発達に問題のある人の自立支援のため
|
トップダウン編 チェックリスト |
商品コード 008-023 税込価格 5,720円 |
10部 |
|
トップダウン編 マニュアル |
商品コード 008-024 税込価格 6,600円 |
|
|
ボトムアップ編 チェックリスト |
商品コード 008-025 税込価格 5,940円 |
10部 ※2025年11月10日発売 |
|
ボトムアップ編 マニュアル |
商品コード 008-026 税込価格 6,930円 |
10部 ※2025年11月10日発売 |
関連書籍
![]() |
|
|
『社会自立への準備読本』は『CLISP-dd トップダウン編』で遅れている領域・分野を、本人が身につけるための訓練ブックです。
|
関連カテゴリ 発達関係検査



